【受験勉強から考える「いい努力」とは】
どうもminiいけ先生です。
春がやってきました。
高校2年生にとってとても、とても、とても大切な春休みになります。
実は、受験においての天王山は高3の夏ではなく高2の春です。
なぜなら、夏休みより長いのが春休みだからです。
あなたはどのような春にしたいですか?
この記事では受験においての春の重要性と「いい努力」について考えていきたいと思います。
今回の記事でわかること
- 高校2年の春が重要な理由
- いい努力の定義
- 能動的に学ぶ大切さ
高2の春が天王山である理由
多くの人は天王山は高校3年の夏だと思っています。
否!
天王山は高校2年の春休みです。
受験で勝つための鉄則は「早く始めて、膨大な量をやってぶっちぎる」ことです。
しかし、実態は受験勉強を始めるのが「高3年の夏以前」との回答が4割近くになっています。(https://www.takeda.tv/sangenjaya/blog/post-131769/より引用)
最低でもこれに乗り遅れてはならないということは肝に銘じておきましょう。
しかし、難関大学現役合格者に同じ質問をしたところ回答は以下のようになりました。
(https://www.takeda.tv/sangenjaya/blog/post-131769/より引用)
進学校では高校2年の夏には二次対策に入っている学校もあります。
高校2年の学びで自分の足りていない部分を補填したり、さらなる演習を重ねるのが高校3年に入る前の春休みなのです。
多くの学校が2月終わりから3月始めの定期考査が終了すると授業がなくなる、もしくは短縮に入ります。
最近は夏休みが短くなっている学校が多くみられるので、実は春休みが最も長い休みになります。
勉強は今やっていることが3ヶ月程度あとで実力として反映されることが多いので、この春休みに頑張ったことが高校3年の夏あたりの模試ででてくるわけです。
この春は、高校2年でスタートを切っている人にとっては苦手を補填する期間、今からスタートを切る人にとってはがっつり勉強する習慣をつける期間として超超超重要な期間なのです。
いい努力とは?
いい成果を出すために必要なのはいいプロセス、いい努力であるのはみなさんご存知のことでしょう。
では、何をもっていい努力とするかです。
いい努力の定義というのが『マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力』で紹介されていたので列挙しておきます。
- 「成果」につながるもの
- 「目的・目標」が明確なもの
- 「時間軸」を明確に意識しているもの
- 「生産性」が高いもの
- 「充実感」を伴うもの
- 「成功パターン」が得られるもの
- 「成長」を伴うもの
ただがむしゃらに努力するよりも、この中の1つでも意識してもらえると成果も少し変わるのかなと思います。
①「成果」につながるもの
受験勉強において「成果」とは「合格」です。
合格に近づくうえでやはり大切なのは「英数国」の基礎固めです。
模擬試験などでは、なかなか成果はすぐには出にくい3教科ですが、最終的に合格を勝ち取るうえでこの3つの教科の基礎を固めることは超重要事項になります。
すぐに成果が出る社会や理科を優先してしまいがちですが、難関大学を目指す人は英数国で1つでも苦手があってはなりません。
まずは、苦手をなくすこと。
そして、1つか2つ得意である状態にもっていきたいところです。
②「目的・目標」が明確なもの
目的:最終的に成し遂げようと目指す到達点を意味する
目標:目的を達成するために設けた具体的な手段を指す。
「なぜ勉強するのか?」という目的がある人は受験勉強においてそれだけで大きな強みになります。
目的があるから目標も生まれます。
目的を明確にし、それに向かって自分を変えていくことが大切です。
将来「こうなりたい」と具体的に思い描きましょう。
セルフトークで自分を高める。
「大丈夫」「いける」「切り替えよう」「集中」などポジティブな言葉を自分自身に投げかけて下さい。
自分の能力を発揮するためのカギは肯定的な感情です。
目的ができれば、大目標が設定できます。
受験においては「志望する大学・学部」の設定をするということです。
大目標が設定できれば、「模擬試験でどれくらいとりたいか」「定期考査でどれぐらいとりたいか」などの中目標を考えましょう。
そうすれば、中目標達成のために「何をしなければならないか」という小目標の設定ができます。
あとは1日1日目標達成を積み重ねるのみです。
目的が見つからない人は目標の設定からでもOKです。
ライバルを設定して、その人を目標にするのもいいですね。
目標はSMARTなものがいいとされています。
目標設定のときに少し意識してみて下さい。
③「時間軸」を明確に意識しているもの
受験はこの時間軸が明確です。
仕事でいうと〆切というものでしょうか。
国公立大学の場合、共通テストの日程も二次試験の日程もすでに決まっています。
そこから逆算して、どれだけの模試を受験して、どれだけの成果を出していくか。
残された時間でどの科目にどれだけの時間を使うか、戦略を立てて下さい。
あらかじめ目安を定め、追い込まれた状況で集中して自らの課題をクリアしていく姿勢が必要です。
具体的なスケジュールを明示しておくので参考にしてみて下さい。
④「生産性」が高いもの
生産性を高めるためには意志と環境と集中が重要になってきます。
いい努力=意志×環境×集中
1つ1つ丁寧に見ていきましょう。
意志決定せず、習慣化する
まずは意志について考えていきましょう。
まずは、無意識に行っている悪い習慣や癖を意識化してよい習慣(無意識)に変える必要があります。
これが最も難しいことですよね。
だからこそ事前の準備として具体的な目標を設定したり、計画を立てたりするんです。
目標を設定すると無意識にそこに向かうようになります。
これを「サイバネティクス理論」と言います。
人間は顕在意識が全体の約10%、潜在意識が全体の約90%と言われています。
できる限り、無意識に任せると効果的であることが分かります。
無意識に行っている悪い習慣や癖をまず意識化して、よい習慣(無意識)に変えることが大事です。
最初は苦痛だし、慣れないと思いますが3日、1週間と続けてみて下さい。
案外できる自分に驚くと思いますよ。
特にスマホとの付き合い方は要注意です。
何重にもロックをかけておくと、スマホを開く手間が煩わしくなり、気づけば距離をとることができるようになりますよ。
「難しいが可能」な具体的な目標設定をして''無意識''に集中力とモチベーションを高めていきましょう。
人間は環境に適応する
ダーウィンは「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」という考えを示したと言われています。
いい環境をつくれば、人はその環境に適応しようとします。
これは、悪い環境でも同じことが言えます。
「勉強のできない人は部屋も散らかっている」こんな話を聞いたことはありませか?
部屋を片付けるとシンプルに勉強がしやすくなります。
あとは、物を探す時間が減ります。
物を探している時間というのは蓄積されると膨大なものになります。
では、勉強をしやすい部屋とはどのようなものなのでしょうか。
下の図が間取りの参考です。
- 窓から光が入るようにする(右利きなら左から)
- 机の前にスペースをつくる
- イスは肘掛けつきのものがよい
- 色の数をなるべく減らす(青色のものを多く採用して鎮静効果を狙う)
参考にできるところはしてもらって、効果を試してみるのもいいかもしれません。
とは言っても、研究者やできる人の中には部屋や机上がごちゃごちゃしているケースも見られます。
その人たちは外から見ると、ひどいグチャグチャの部屋も、本人的には「覚えるため、情報整理をするための秩序だった空間」になっているそうです。
逆に、あまりにもキレイな部屋だと、熱中していないということも考えられるそうです。
物理学で『エントロピー』という言葉があり、時間の経過とともに無秩序化することを『エントロピーが高くなる』というのです。
書類も少ないものが多くなり、机も汚くなる、熱中すると『エントロピーが高くなる』のが自然だというのです。
部屋や机が汚いのは、単にだらしないのか、それとも、本人なりの秩序があってのものなのか。
今回言いたいことは「自分に適した環境づくり」をしようということです。
やる気がでないなら部屋の環境を見直してもいいかもしれません。
「集中」を生み出すために姿勢と時間を意識
集中力を阻害する要因として、脳に血流が流れていないということが考えられます。
血流を流すために「姿勢」を意識することが大事です。
イスに座る時間を減らして15分を1セットにして立ち上がって全身に力を分散させるなども効果的だそうです。少し姿勢を意識するだけで、案外勉強がはかどるかもしれませんね。
他にも「時間」を意識してみましょう。
- 常に時間がない状況に追い込む
- 25分の集中と5分の休憩
- 90分の集中と20分の休憩
- 集中した時間帯の日記をつける
- ToDoリストに明日やるべきことを6つメモしておく
などがあります。
定期考査や模試で時間が足りないなどの声を聞くこともあります。
勉強の時点から時間を意識すればそういった課題も克服できるかもしれません。
勉強をする時間帯・場所には最新の注意を払って下さい。
⑤「充実感」を伴うもの
元メジャーリーガーで数々の記録を樹立したイチロー選手は記者からの「現状に満足することはないのか?」という質問に対して、次のようにコメントしています。
いえいえ、僕、満足いっぱいしていますから。
今日だってもの凄い満足してるし、それを重ねないと僕は駄目だと思うんですよね。
満足したらそれで終わりだと言いますが、とても弱い人の発想ですよね。
僕は満足を重ねないと次が生まれないと思っているので、もの凄いちっちゃいことでも満足するし、達成感も時には感じるし、でもそれを感じることによって、次が生まれてくるんですよね。
意図的にこんなことで満足しちゃいけない、まだまだだと言い聞かせている人は、しんどいですよ。
じゃ、何を目標にしたらいいのですか、嬉しかったら喜べばいいんですよ。
というのが、僕の考え方ですけどね。
小さな満足でも素直に受け入れたくさんの満足を重ねること、満足からの達成感を次につなげていきます。
1つの模試、1つの演習問題に対して、「できた!!」という満足感・充実感が次へのモチベーションにつながるのです。
⑥「成功パターン」が得られるもの
なんとなく勉強して、なんとなく模試を受けても、受験直前に不安に苛まれることになります。
1つ模試を受けるごとに「戦略をレビュー」しましょう。
中目標に到達できなかったとしたら、「戦略のどこに間違いが生じたか?」「ゴールの立て方を間違えたか?」とチェックしましょう。
逆に到達できたときは「戦略のどこが良かったのか?」を認識し、成功をしっかり味わいましょう。
試行錯誤することが次へつながります。
受験において同じような問題を同じように間違えてしまうことが最もやってはならないことです。
演習や模試・過去問は必ずやりなおしを徹底するようにして下さい。
⑦「成長」を伴うもの
ここまで紹介した①~⑥をクリアできれば間違いなく「成長」は伴います。
受験勉強を戦略的に行うことは「自己プロデュース」と同じなのです。
受け身でなく能動的な学び
将来何がしたいのか、そのために何をするのか、どの大学に入りたいのか、どういった勉強をしたいのか…
こういったことを考えるだけでも能動的な行動になります。
もちろんこれが思いつかない人も多くいるでしょう。
その場合、身近な模試や定期考査の目標を設定してもいいと思います。
目標を設定してクリアしていく姿勢・プロセスを大切にしましょう。
そのうえで、たくさん行動して、たくさん失敗して下さい。
自分のできないこと、むいていないことを潰していって、自分のできることを見つけていく。
やりたくないことを探すという「逆転の発想」はいかがでしょうか?
いずれにせよ、自分のモチベーションは自分で上げていきましょう!
以上、今回の記事はここまで!